
ハワイの人気シュノーケリングスポット「ハナウマ湾」が消滅する?「7年後に水没する可能性」と発表
ワイキキの約10km東に位置する美しい海「ハナウマ湾」。今回は、このハナウマ湾が、7年後になくなってしまうかもという話題をお届けします。
人気シュノーケリングスポット「ハナウマ湾」
ハワイ語で「曲がった砂浜(uma)」の「湾(hana)」という意味を表す名前を持つ、「ハナウマ湾」。
オアフ島の東部に位置するこの美しい湾ができたのは、およそ32,000年前のことと言われています。
当時活発だった火山活動によってクレーターができ、雨風や浸食によって美しい入り江になりました。
ハワイ王朝時代には神聖な場所として定められ、王族以外は立ち入ることが許されていなかったと言われています。
‘90年代までは湾内にいる生き物たちにエサを与えることが許されていましたが、水質の悪化が問題になり、ホノルル市によって自然保護区に指定されました。
また定休日が設けられ、入場するときには環境保護のビデオを見ることが義務づけられ、水溶性のサンオイルや日焼け止めを使うことが禁止されました。
このような取り組みの結果、ハナウマ湾は青く澄み渡った海にサンゴ礁が広がりたくさんの魚たちが泳ぐ美しい海となり、2004年と2016年の2度、「全米No.1ビーチ」に輝いています。
要予約・値上げで環境保護
1日に3000人が訪れ、ビーチで泳ぎ始めるまでに1時間かかることもあると言われていたハナウマ湾。
新型コロナウイルスの影響によってハナウマ湾を訪れる旅行客も激減したため、水質が非常にきれいになりました。
しかし訪れる客が減ったことで様々な整備にかかる費用が逼迫することになり、これまでに入場料や駐車場代が値上げされています。
また、訪れる客の数を正確に把握するためにオンラインでの予約システムを取り入れ、それまで現地での視聴が必要だった教育ビデオもオンラインでの視聴に変更されました。
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7年後に約90%が水没するという研究結果が
ハワイ大学では海洋に関する様々な研究が行われていますが、海面上昇に関する新しい研究により、このハナウマ湾に裂いてのショッキングな研究結果が発表されました。
ハワイ大学マノア校のハワイ海洋生物学研究所の研究者達は、ハナウマ湾を5年間にわたって観察してきました。
これによって、今から7年後の2030年、ハナウマ湾は満潮時になると砂浜の88%が水没するという予測を導きだしたのです。
また、ハワイ海洋生物学研究所の大学院生、アンドリュー・グラハム氏は、2022年は夏の間、キングタイドと呼ばれる大きな満潮が起こった日が6日もあったと言います。
さらに近い将来、高潮のある日にはビーチの面積が減ることになり、このような日にビーチを閉鎖しない場合、来場客数を減らしたり、訪れた客をビーチから芝生の上に移動させたりすることになるだろうと発言しています。
ホノルル市の公園リクリェーション担当部も、ハナウマ湾のビーチの保護と砂浜での娯楽とのバランスを模索しているようです。
ハワイ屈指の美しさを誇るハナウマ湾が消滅してしまうかもしれないというこのニュース。何か保護できる方法が無いものかと願うばかりですが、皆さんはどう思われますか。